慶應義塾大学看護医療学部助教 上野 いづみ
こんにちは。看護医療学部で、成人看護領域(急性期看護学)を中心として、教育や活動を行っております。今回、私が毎月参加させていただいております、ハーモニー・ライフ(大腸腺腫症患者および家族、協賛者の会)の活動についてご紹介させていただきます。
なかなか聞くことのない病気と思いますので、まずご説明させていただきます。『家族性大腸腺腫症(以下FAP)』は1~2万人に1人と非常に珍しい病気であり、ポリープ(腺腫)を多発し、放置すると高率に大腸がんを発生する、遺伝性大腸がんの一つとされています。大腸がんでは、FAPのほかにポリープを多発しない『リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん:HNPCC)』もあります。これらの疾患は、手術は治療の始まりにすぎず、一生を通じて、あるいは世代を超えた長期的医療の活用とサポートが必要であるのが特徴です。
それでは、患者会の活動についてご紹介します。
この会は、会員相互の交流、情報交換、励まし合いにより、会員の苦しみ・悩みなどを少しでも改善し、前向きの生活を目指し、さらに病気に関する正しい情報を広く社会に公開していくことを目的として活動しています。活動の実際としては、毎月1回開催のミニ集会や、年1回の総会、10月のBBQ開催、12月の忘年会開催と多岐に渡り、様々な場を通して会員同士が交流し、絆を深められるような活動を行っています。参加者の背景は様々ですが、自ら病気を体験されている方や、配偶者やお子さんなどのご家族に発症された方、その他医師、看護師などが参加しています。
毎月開催されているミニ集会の雰囲気は、とても和やかで、和気あいあいとしています。主に近況報告や、治療に関する不安や悩み、病院探しや選択の難しさ、子供に発症した場合の悲しみや不安、対応の難しさ、薬に関すること、食事や水分の摂り方など様々なことについて、会員同士が中心となり、相談や情報共有などを行っています。会の中で、それぞれの経験や思いなどを話すことは勇気のいることです。しかし、参加者それぞれに様々な苦労や体験・経験、そして思いがあるために、誰が話しても自分のことのように受けとめ、とても親身になって話を聞きあうことから、自然に話せる雰囲気、話したい雰囲気になり、時にしんみりと、時に活発に話が飛び交い、あっという間に時間が過ぎてしまいます。毎回、会の際に参加者から、「話せてよかった」「この会は心の拠り所です」などという言葉が聞かれ、参加者にとって居心地のいい空間になっていることが伝わってきます♪

現在、ハーモニー・ライフでは、これまでの会員の体験や思い、検査や治療、日常生活における工夫、情報や支援を受ける方法などをまとめたハンドブックを作成しており、発行に向けて頑張っています。その他医療費補助に向けての陳情活動や毎月ニュースレターも発行しており、下記URLから閲覧できますので、ご覧ください。
様々な活動を行っておりますので、ご興味、ご関心のある方はぜひご連絡ください。
ホームページ:http://homepage3.nifty.com/harmony-life/index.htm


