慶應義塾大学病院看護部 杉本友紀(糖尿病看護認定看護師)
伊藤由恵(皮膚・排泄ケア認定看護師)
伊藤由恵(皮膚・排泄ケア認定看護師)

前列左から杉本、伊藤
この度は本コンテンツをご覧いただき、ありがとうございます。今回は、当院で2011年11月から開設したフットケア外来についてご紹介させていただきたいと思います。私たちは、皮膚・排泄ケア認定看護師(伊藤)、糖尿病看護認定看護師(杉本)として、それぞれの専門性を活かし相談しなから、当院のフットケアの実践に携わってきました。2008年4月より新たな診療報酬として「糖尿病合併症管理料」が新設されました。これは、看護師が行う糖尿病患者へのフットケアが足病変の発症や悪化防止に効果的であることが実証されたことを意味します。当院では、血管外科医師が足病変を持つ患者の診療を行っていましたが、内科でも糖尿病患者を対象としたフットケアシステムを新たに立ち上げ、当初は血管外科と内分泌代謝内科それぞれの外来で、医師の指示のもと看護師がフットケアを実践していました。
足病変を有する患者のフットケアは、多岐にわたる加療、多数の診療科の介入を要する傾向にあります。患者の足を守るために、血管外科、内分泌代謝内科にとどまらず、職種、診療科の枠を越えた組織横断的なフットケアの診療体制を確立していかなければならないと考え、2010年よりフットケア外来の設立を視野に入れたフットケアチームの立ち上げに向け、本格的な活動を開始しました。
チームメンバーとして、整形外科、形成外科、皮膚科、リハビリテーション科、透析センターなど、フットケアを必要とする患者に関わる多くの医師、看護師が自発的に集まりました。チームメンバーで、月に1回定期的に集まり、学習会やそれぞれの診療科による症例報告、フットケア外来開設にむけたミーティングを重ねました。そして、多くの方々に多大なご協力を賜り、2011年11月よりフットケア外来を開設することができました。まだ始まったばかりであり、課題も多くありますが、意欲的なチームメンバーと協力し合い、質の高いフットケアの提供を目指し、フットケア外来を盛り上げていきたいと思っています。

フットケアの対象は『足』ではなく『その足を持つ患者』です。看護師として、単に足のケアを提供するのではなく、ひとりの患者を様々な側面からアセスメントし、フットケアを通じて患者に身体の状態を伝えるとともにセルフケア確立を目指した支援を実践していきたいと考えています。


